プロ野球からアマチュア野球まで、野球を縦横無尽に語ろう

金沢対加古川北

2011年3月24日(木曜日)晴れ 甲子園球場

第83回選抜高校野球大会 

金沢対加古川北

 釜田佳直(投手・右右・177㌢/77㌔)の印象は、最初よくなかった。昨年見た明治神宮大会(東北戦)のピッチングを、雑誌に次のように書いた。

「ストレートは最速で150キロを記録した。驚くことはない。自己最速はさらに2キロ上回る152キロなのだ。

 しかし、このストレートが意外と打たれる。敦賀気比戦では2人しかいない右打者に被安打13のうち6本も打たれている。

 原因は明白で、右打者の内角に腕を振って自慢のストレートを投げられないからである。つまり、打者に踏み込みを許している。原因は左肩の早い開きだ。

 東北高(宮城)戦では時折、ヒジを上げて上手から腕を振り、右打者の内角に147~148キロのストレートを投げ込んでいた。これが『時折』でなく『常時』になれば、スカウトの注目はますます熱いものになっていくだろう」

(『アマチュア野球30号』(日刊スポーツ出版社)

 この文章に対する答えが選抜大会のピッチングだと思っている。まず、左肩の早い開きがなくなっていた。さらに投げに行くときの体の沈み込みがなくなり、ボールのばらつきが改善。

 フォームの良化は右打者の内角に腕を振ってストレートを投げ込む権利を与えた(1回表、2番武田勇樹の内角に149キロ)。この試合の奪三振は11。そのうちストレートによるもの(結果球)が5個、さらに空振りが3個と、昨年秋の悪印象を一掃した。

 その昨年秋を振り返ると、北信越大会の敦賀気比戦(8対5)が完投して3三振(ストレートで奪ったのは1個)、明治神宮大会の東北戦(0対3)が完投して7三振(ストレートで奪ったのは2個)と、ストレートの速さが打者の脅威になっていないことがわかる。それが劇的に改善された。取材した人間に聞くと、ピッチングフォームに対する意識が高く、このひと冬、私が書いたような課題から顔をそむけず、真正面から取り組んだという。
 この日の最速は150キロ、変化球は127~131キロの縦・横2種類のスライダー、115、6キロのカーブ、125キロ前後のチェンジアップかフォークボールのような落ちる球があり、どれもキレ味鋭い。中盤以降崩れて4失点を喫したがドラフト上位候補と言っても間違いない。

※ストップウオッチで計測できたこと

投球タイム(ノーワインドアップ)1.78~1.88秒
クイックタイム1.15~1.20秒

powered by Quick Homepage Maker 4.81
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional

UA-28613913-1