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日大藤沢対武相

2013年4月28日(日) 保土ヶ谷球場

春季神奈川大会

日大藤沢5-4武相

2人の2年生投手に注目した神奈川大会

 知らなかった選手が“ドラフト候補”と呼べるようなプレーを目の前で見せてくれたときが一番嬉しい。単純に知識が広がるし、そういう選手のよさを知り得た自分の審美眼が頼もしい(その選手が実際にドラフトで指名されればさらに嬉しい)。この試合でも心の琴線に触れた選手がいた。日大藤沢の先発・松原涼斗(2年・左投左打)と、武相の5番手としてリリーフした菅原賢人(2年・右投?打)である。

 ともに180センチ以上ある長身だが、松原は本格派というより技巧的ピッチングを身上とする。それでいて“将来のドラフト候補”と呼びたいのは投球フォームがいいからだ。特筆できるのは投げ始めからフィニッシュまでに要する時間。プロでも1.8秒前後が常識的な長さだが、松原は2.3~2.5秒かけて投げる。

 ゆったりとした動きでテークバックを取ったのち右側面から打者に向かっていき、右肩の開きを最後まで辛抱してリリースに至る、という理想的な動きを2.3~2.5秒かけて行う。下半身に一定の強さがないとこういうフォームはモノにできない。

 持ち球はスローカーブ、スライダー、シンカーの3つ。基本となる変化球はスライダー、というのが一般的なスタイルだが、松原はスローカーブを多投する。プロなら岸孝之(西武)くらいの頻度でカーブを投げる。8回にはこのスローカーブを3番打者に打たれて追撃の3点目を加えられるが、ストレートに目をむくような速さがない松原にとってこのスローカーブは生命線と言ってもいい変化球だ。このスローカーブのコントロールがいい。

 もう1人の菅原は2対5でリードされた8回表にリリーフ登板し、7番からの下位打線を三振(空振り)、捕邪、三振(空振り)に斬って取る上々のスタート。

 松原はよさに気がつくまで時間がかかったが、この菅原はすぐによさがわかった。体に密着したバックスイングでヒジを上げ、テークバックで右腕は体の陰に隠れるが、この位置から腕をスムーズに振っていって、左肩はリリースまで開かない。さらに特筆されるのはボールが腕の振りからワンテンポ遅れて出てくることだ。

 これはよく言われる“ボールを潰す”とか“ボールを真下に叩きつける”というリリースをモノにしていないとできない。観戦ノートには「ミラクル、素晴らしい!」と書いた。

 9回も引き続きマウンドに立ち1、2番を三邪、一塁ゴロに打ち取るが、クリーンアップに3連続四球を与え降板。このときのボール球はすべて抜けていた。潰すリリースを意識的に行っている投手が、潰す感覚を忘れてしまったということだろうか。しかしそれまでのピッチングが鮮烈で3四球は気にならなかった。

 なお野手は、日大藤沢のクリーンアップ、小坂井智朗(捕手)、金子一輝(遊撃手)、日野地(一塁手)がよかった。とくに金子は、三塁定位置のフライを横合いから捕りにいこうとする新庄剛志(元日本ハムなど)ばりの積極プレーで笑わせてくれた。ディレードスチールも見せてくれ、ゲームへの参加意識は過剰すぎるくらい強い。

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